HOW TO GO

〜昨日の今日とは一味二味違うBlog〜

2025年のふりかえりと2026年の目標的なもの

2025年の記録

ライフスタイル・ワークスタイル

2024年の能登半島地震の支援に携わったことをきっかけに、『一般社団法人 耐災害デジタルコーディネーションセンター(DIT/CC)』という組織の理事となり、防災の活動に取り組むことになりました。

www.bdx.jp

一方で行政分野のデジタルを推進すべく、デッカイギ(行政デジタル改革共創会議)・チッカイギ、Gov-JAWS などの勉強会の開催、登壇を多く行った年でした。

セミナー登壇・勉強会主催など(カッコは前年比)

Gov-JAWSの立ち上げ、デッカイギ・チッカイギ、そして防災イベントなどいくつかの勉強会やイベントを開催しました。 共通しているのは『繋ぐ』という意識だったのかなと思います。公共分野とエンジニアコミュニティがもっと混ざってほしいという想いはここ数年のテーマです。

sugiim.hatenablog.com

sugiim.hatenablog.com

セミナー登壇:14回(+7)

勉強会主催・スタッフ:15回(+9)

勉強会参加:32回(+11回)

出張

現地・現場を見て、人と話し、要望や課題を聞くことは以前からの軸の1つです。2025年もたくさんの場所に行き、多く方々とお話しができました。

運動など

  • フットサル:15回(±0)
  • ジム:51回(+23)
  • ゴルフ:24回(+6)
    • ラウンド:7回(+3)
    • 練習:14回(+2)
  • サッカー観戦:6回(+1)

2025年のトピックス

防災に関する取り組み

一般社団法人 耐災害デジタルコーディネーションセンター が設立され理事の末席にて防災の活動に尽力することとなりました。 様々な地域に出向き、防災の設備や備え、課題などを伺うことができたのは貴重な経験・知識となりました。

コミュニティ活動

行政分野のクラウド技術者のコミュニティである「Gov-JAWS」を仲間と立ち上げました。公務員と民間事業者の社員がほどよく混ざった運営陣は自慢のチームです。 また2025年度はデッカイギを開催しない代わりにチッカイギを7回ほど開催しました。様々なテーマで様々な方々が議論できる場を創れたことは2025年の大きな成果だと思っています。

2026年のこと

ワークライフ:コミュニティによるアウトプット

行政×デジタルのコミュニティに関する活動を進めることができました。小さな一歩ですが大きな成果につながるような活動ができればと思います。防災やまちづくりなど力を入れたい分野でチャレンジしていきます。 特に防災分野では、2025年8月にデジタル庁が「災害派遣デジタル支援チーム(D-CERT)」を立ち上げ、2026年度には防災庁が設立される予定です。 2026年もしっかり防災の動きについていき、少しでも役に立てるうようにしようと思います。

根気よく今やるべきことをやる

これは去年も一昨年も同じをことを書きました。やるべきことでも今すぐできないこともあります。
物事には良きタイミングというものがあることを意識して、今やるべきことを腐らず根気よくやり、未来への種になるような活動をしていきます。

フィジカル:

よい活動はフィジカルから。体調を整えながら活動します。

最後に

2026年元旦、地元の聖地 石清水八幡宮でひいたおみくじは「凶」でした。 伸びしろしかないので何ごとも前向きに取り組もうと思います。

良い1年を過ごしましょう。

『公民連携エージェント: 「まち」と「まちを使う人」を元気にする仕事』読書メモ

とあるまちづくり(公園つくり)のイベントで人から教えて頂いた『公民連携エージェント: 「まち」と「まちを使う人」を元気にする仕事』 という書籍。

本書で紹介されている『morinekiプロジェクト』は、大阪府大東市の老朽化した市営住宅建替えを契機とした、全国初のPPP(Public Private Partnership/公民連携)手法による再開発プロジェクトです。 公民連携エージェントとして中心的な役割を果たした著者の元公務員である入江智子さん(現・株式会社コーミン社長)が、自治体と民間企業を繋ぎ、自治体は定期借地権方式を採用し土地の所有権を維持しつつ、民間事業者が建設した住宅を市が借り上げ公営住宅とし、契約期間終了後には、民間賃貸住宅として一般に提供されることを目指した事業です。単なる建て替えではなく、商業・公園整備と一体的に進めることで、エリア全体の価値向上を図り、路線価が1.25倍に上昇するなど大きな成果を上げています。

私はいわゆる「行政DX」を支援する仕事をしています。

デジタルの分野ですと「公民連携・官民連携」という概念はあまり実感ができず、官(自治体)と民間事業者の間に立ち、技術面でのアレコレ(技術用語や複雑な仕組み)を公務員(非技術者)の方々に説明したり、官側の制約(ネットワークの制約、セキュリティポリシーなど)を民間事業者に説明する役割を担います。翻訳者や補助者というイメージです。

ところが、本書で書かれている『公民連携エージェント』は、公民の間に立って翻訳する役割だけではなく、自治体の事業を成功に導くために自治体側、民間事業者への双方に働きかけ、予算・時期・投資などの様々な問題を整理しながら推進し、まちの活性化を実現していく、まさに「エージェント」を実現しているものでした。

行政DXおける「D(デジタル)」は単なる手段であり、システム構築への貢献を実感することはありますが、中長期的なまちづくり事業に大きく貢献できている実感はありません。そんな中で『公民連携エージェント』の仕事に感銘を受けました。行政の事業を支援する立場として目指すべき姿の1つとしたいと思います。

以下は気になったところのメモです。

「公民連携エージェント」という特殊解を通じて実現する世界を伝えたかった(p.17)

「入江さんが市役所を辞めなければこのまちづくりはできなかったのですか?」と視察に来られる自治体からよく聞かれます。..(中略)..どうやら「これは特殊解であり、一般解じゃないから真似できない」ことを確認しているようでした。でも、それによって何に変わらず、悔しい思いをするかもしれないのはその自治体の住民です。この本は「公民連携エージェント」という仕事の紹介を通じて、全国の自治体が、自らのまちを自治経営する真の地方分権改革が進むことを願い、また全ての人に、あえて特殊解を選ぶことで開ける世界、歩める人生があることを伝えるために書きました。

著者はある意味特殊な公務員です。特殊だからといって真似できないと全国の自治体職員に諦めてほしくない、自らのまちを良くする手段の1つとして知ってほしいという意図で書かれたものが本書とのことです。

全国に素晴らしい仕事をしている公務員はたくさんいます。真似できないわけじゃないこと、同じ課題にチャレンジしている仲間がいることを知ってほしいという気持ちは素晴らしいと思いました。

官僚制の逆機能と自治体におけるエージェント組織の必要性(p.19)

ロバート・キング・マートンの『官僚制の逆機能』にあるように、官僚制は、大規模な人事異動があっても業務に支障が出ないような「継続性」や、対応する人によってバラつきが出ないような「安定」には優れていますが、①訓練された無能力、②最低許容行動、③目的の置換(ルール自体が目的に)、④顧客の不満足、⑤自己成長の否定、⑥イノベーションの阻害(変化が起こりにくい)という逆機能を持ちます。

自治体が持つ"逆機能"の説明です。一方で自治体ができることの多さ(道路を含めて保有している不動産や予算)を挙げ、官僚制度に囚われない機動力のあるエージェント組織が自治体に必要であると述べています。

FM(ファシリマネジメント)の視点(p.69)

FMの根幹は、所有する土地や建物をお荷物だと思って簡単に手放すのではなく、愛を持って向き合い、資産として前向きに捉えるところにあります。(...中略...)企業・団体の理念や目指す方向を体現できるのもまた、ファシリティの持つ力なのです。

縮小の時代に自治体が持つ床面積を減らしていく中で、ファシリティマネジメントの視点が重要だと説いています。

エリアの価値向上(p.71)

来場者数の増加などではない、真の意味でのエリアの価値向上を目指します。エリアの価値向上とは、定量的には、周辺地価・家賃の上昇です。これはKPI(重要業績評価指標)として市も設定しました。定性的には、エリアに良き商いが増え、ここでの暮らしに憧れた人が外から移り住んでくるであろう「期待値」がアップすることを目指します

定量・定性評価をこのように定めているのは、補助金などで作ったどこにでもある商業施設などに頼らず、まちの価値をしっかり考えたものであることが伺い知れます。

テナント先付け逆算開発(p.81)

設計に着手する前にテナントとの仮契約を結び、テナントが払える家賃、欲しい面積、使い方から逆算して、建物の仕様・規模を考える開発手法です。(..中略..)従来型の開発では、月々の融資返済額や管理経費から按分した家賃を払えるテナントしか入れることができません。

面積や設備、家賃が決まってしまっていると入ってほしいテナントとのミスマッチが起きます。まちの価値向上のためにはどこにでもあるテナントではなくまちを作る想いをもった地元の企業に入ってほしいという思いからテナント先付け方式としたようです。

この方式は融資協議などで難しい局面もあったそうですが、まちづくり事業としてコンテンツ(店舗)は死守すべき最優先のものであり、苦しくともここはエージェントの腕の見せ所とのことです。

周辺家賃を牽引する気概、ファーストペンギンへのリターン(p.95)

まちを再生するためにはこのエリアの開発は周辺家賃に引っ張られるのではなく、逆に牽引する存在とならなければいけません。(..中略..)最初にコミットしてくれたところ、次にきてくれたところ、その次と徐々に賃料を上げていくことです。

最初にコミットしてくれた入居者はリスクを背負って参画しています。そのリターンとして賃料が一番低いものにしているとのこと。ファーストペンギンに敬意をもって接していることがわかります。

組織の持つ動機をリンクさせよ(p.139)

公民連携エージェントの主な仕事は、事業の進捗に合わせて市や金融機関、地域事業者、テナント企業などの組織が持つ動機や条件をリンクさせることになります。それらがガチッと嚙み合うと、事業は組織の持つ大きな力によってゴロリと転がし出し、それぞれの持ち場や取るべき行動が決まってきます。そのためには、組織の持つ動機を限りなくシンプルに、これだけは譲れない、これが原動力だというものにまで削ぎ落すことが重要です

組織が持つ動機の根本を把握し、それぞれの組織が絡み合った中から力点を見極める素晴らしい仕事です。まさに『エージェント』と言えます。

以下のような葛藤も記載されていました。

中でも自治体は、すぐに子育て支援施設や高齢社の温浴施設など、各部門からの要望を盛り込もうとしてくるので要注意です。地元もうっかりするとコミュニティ施設などを欲しがったりします。それらは動機ではなく願望です。

もりねきプロジェクトが描く未来(p.150)

もりねきがいつかもりねきとしてではなく、エリアとしてメディアに取り上げられたら良いなと思っています。(..中略..)すべての借上げが終了する頃には償還払を行い、東心(別目的会社:SPC/Special Purpose Company)への市の出資は普通出資の100万円だけになるでしょう。後は解体に要する費用だけを残し、改修も行いながらアフォーダブルな地域住宅として使えるところまで使えば良し、その頃にはエリアの価値はきっと上がっているはずです。公営住宅をたたみながら、地域を耕し、実り豊かな民の市場に返す。これがもりねきプロジェクトが描く未来です。

"今あるものの価値を見直し磨く、地域でお金が循環するように促す、エネルギーなど無駄に出ていくお金を絞るといったことが国や地方公共団体の役割です" "敷地に価値なし、エリアに価値あり" とも記していますが、まさに自治体がやるべきことを体現している事業と言えます。

公民連携エージェントの存在意義(p.206)

「エージェント」を直訳した「代理人」は誰かの依頼でその人の望みを叶えるイメージですが、それよりは「代弁者」 の意が強いと思っています。まちの未来に危機感を抱いて、リスクをとり、はじめの一歩を踏み出す人たちは皆「公民連携エージェント」と言えるでしょう。今ほど公民連携エージェントが必要とされている時代はありません。得意分野を活かして、ぜひ皆さんも仲間と共にチャレンジしてみてください。

未来への危機感に対し、リスクをとって行動する人は皆『公民連携エージェント』と言えます。まさに

まとめ

公民連携のモデルケースの1つを記した素晴らしい書籍でした。

紹介した章以外にも素晴らしい記述がたくさんありましたので気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。

遠州モヤモヤチッカイギの開催にあたって考えたこと

2025/11/17(月) ヤマハスタジアムにて『遠州モヤモヤチッカイギ in 磐田ヤマハスタジアム powerd by デッカイギ(遠州モヤモヤチッカイギ)』を開催しました。

私は実行委員の一員として本イベントの企画・運営に携わりました。

『チッカイギ』とは?

「行政デジタル改革共創会議」、通称デッカイギという国、自治体、事業者など複数のステークホルダーが集まり、相互の信頼関係醸成を図りつつ情報共有や議論をする交流イベントを過去3回開催しています。

  • 「デッカイギ」 = 行政ジタル革共創会
  • 「チッカイギ」 = 域行政デジタル革共創会

チッカイギとはデッカイギの主旨は規範に則った、特定分野や地域版のスピンオフ企画のことを指します。

遠州モヤモヤチッカイギとは

今回開催した遠州モヤモヤチッカイギ遠州地域(静岡西部)の自治体職員・民間事業者の有志により企画されたチッカイギです。 詳細はデッカイギ公式noteに記載しました。

note.com

個人的な想い

今回はたまたま遠州地域での開催となりましたが、様々な地域で開催できればいいなと思っています。

本家デッカイギは認知の大きなイベントとなりました。全国から参加してくれる公務員の皆様は素晴らしい方ばかりです。 スーパー公務員の皆様が全国から東京に集結し、それぞれの現場で奮闘されたその成果や事例を共有していただけるのは本当にありがたいです。

一方で「東京のイベントには行けないけど地元だったら参加してみようかな」という層もいるはずです。 地域でやる意義は地域の皆様が参加しやすく、また地元だからこそ繋がりやすいことだと思っています。

また、自治体の仕事はどんどん難しさを増しています。 デジタル(DX)、モビリティ(MaaS)、デジタル人材の育成などの施策は個別の自治体で取り組むより、地域で共同で取り組むべきではないか、という声を多く聞きます。そこには自治体だけではなく地元の民間企業との連携も欠かせないでしょう。 そういった地域の取り組みを推進するためにも、地域のステークホルダーが話し合う場があるといいなと思い、今回の「遠州チッカイギ」を企画をしたのでした。

ご自身の地域でやってみたい!という方は是非お声がけください。

「プロフェッショナルアジャイルリーダー: 組織変革を目指すトップとチームの成長ストーリー」の読書メモ

「プロフェッショナルアジャイルリーダー: 組織変革を目指すトップとチームの成長ストーリー」を読みました。組織を変革していくリーダーがどのように振舞うのかを物語形式と説明を織り交ぜて解説した書籍です。

気になるところをメモしていきます。

依存関係と変化(p.6)

依存関係は、変化においては脅威となるものだ

組織とプロダクトの内部構造が似るという「コンウェイの法則」と同じような考えでしょう。ここでは『プロダクト間や組織の部門間に、安定した定義済みインターフェイスを実装すること』とあります。

依存関係(≒影響範囲)の強さ・広さは変化を恐れる要因となります。疎結合になることが理想だと思いますが、まずは依存関係の可視化をするところから始めるのが現実なのでしょう。

変化の主体(p.22-23)

チームの変化や成長を手助けするために、チーム外の人にできることには限界があります。

 

変化をアウトソーシングすることはできません。

  

「人は変化に抵抗するのではない。変化させられることに抵抗するのだ」(Peter Senge 「学習する組織」より)

「こうすれば組織が変わる」という銀の弾丸はありません。その組織や人にあった様々なアプローチを多面的に行い、最終的には内発的に変化していくことを促すのがよいのでしょう。

アウトカムとチームのエンパワーメント(p.29-30)

アウトカムを直接計測し、アウトカムを頻繁に計測することで得られた新しい情報に基づいて検査し、適応させることです。 ゴールに到達するための方法について、チーム自らが決定できるようにすることは、まさにエンパワーメントの基本となります。

チームが内発的動機を持つことでチームはモチベーションをあげていきます。ここでは「モチベーション3.0」(Daniel Pink)を紹介しています。

ミッションとコミットメント(p.34)

チームが本当に団結するには強力な目的が必要です。それゆえに、彼らにはミッションが必要なのです。そのミッションを達成するために、組織と相互に共通のコミットメントを作ることでチームは動機づけられます。チームには、チームとして存在する理由(Why)を理解する必要があります。

この書籍では「アウトカムを達成するための顧客支援」と表現しています。このチームは何のために存在しているのか。これを明確に答えられるチームが良いチームでしょう。

3種類のゴール(p.45)

効果的なゴールとは、顧客アウトカムの観点から表現するもので、ゴール達成を組織がどのように知ることができるかを示す具体的な計測指標も含みます。これには、戦略的ゴール、中間ゴール、即時戦術ゴールの3種類があります。

ここでは抽象度の高い順に、戦略的ゴール、中間ゴール、即時戦術ゴールの3種類を提示しています。これは組織やビジネスの規模によって異なるかもしれませんが、高い目標や方向性を示し、そこからブレークダウンしたものを定義することは経営層と現場の乖離を防ぐよい方法だと思います。

権限移譲(p.75)

チームの成熟度に基づき、適切なデリゲーションレベルをリーダーは判断すべきだ

「権限移譲すべき」あらゆる書籍で書いています。この書籍でも多くのページを割いて説明しているのですが、これは「権限移譲」が本質的に難しいものだということでしょう。
今まで深く関わって自分が育てたといっても過言ではないチームやプロダクトを人は簡単に手放したりできるでしょうか。リーダーにとってはそのチームやプロダクトが社内での存在意義となっている場合、手放すことは社内での存在感を失うことになる可能性があります。
ですが、次のリーダーを育て、自身は別のステージや環境でより広いリーダーシップを発揮することを目指し、強い心をもって手放すことが必要となります。

4つのリーダーシップスタイル(p.91)

ここでは4つのリーダーシップスタイルを紹介しています。 * 闘争的リーダーシップスタイル * ハードワークをいとわず戦う姿勢を価値観とするスタイル * 自身の能力や成果を中心と考える * 迎合的リーダーシップスタイル * 現状維持、安定を価値感とするスタイル * 変化よりも現状の規則・秩序に従う * 競争的リーダーシップスタイル * 個人の能力や成果を価値感とするスタイル * 内部の評価を重視する傾向にある * 触媒的リーダーシップスタイル * 組織やチームの力を最大限発揮できるために支援すること価値観とするスタイル * 組織やチーム、人の成果や成長を促す

組織やチームのステージによってどのリーダーシップが効果的なのかは変わってくるでしょう。ただし組織を変革していくには触媒的リーダーシップが必要です。

所感

「組織をアジャイルに」という言葉をよく聞きます。ですが組織を変えるのは本当に難しく、時には後退しながら少しずつ進んでいくものです。
そういったリアルな現場の悩みと解決のヒントが「プロフェッショナルアジャイルリーダー」という書籍に散りばめられています。
自身の現場で課題解決に取り組みつつ、よいリーダーとは何かを考えたいと思います。

皆さんも是非読んでみてください。

【イベントレポート】Open Source Meetup「オープンソース戦略をオープンに議論する会」

2025/3/6 に開催された IPA主催 Open Source Meetup「オープンソース戦略をオープンに議論する会」の参加レポートです。

最近話題のデジタル公共財(DPGs / Digital Public Goods)、デジタル公共インフラ(DPI / Digital Public Infrastructure)、OSSのトレンドを踏まえ、デジタル庁やIPA独立行政法人情報処理推進機構)の考えなどを垣間見みつつ、課題やこれから取り組むことが見えてきた非常に興味深いイベントでした。

イベント概要

www.ipa.go.jp

資料はこちらです。
https://www.ipa.go.jp/event/2024/oe70p10000001qbk-att/open-source-meetup-agenda-slide001.pdf

サマリー / ハイライト

まずサマリー/ハイライトを記載します。セッションメモは下部にあります(雑文ですので興味ある方はご覧ください)

IPAOSSにかける意気込みが感じられた

「これからはOSSに力をいれていくぞ」というIPAの意気込みが感じられたイベントでした。今後に期待です。

OSSはソフトウェアに欠かせないもの ⇒ 企業や行政はフリーライドせず貢献すべき

  • 全世界のソフトウェアのソースコードの中で60%以上がOSSであるという統計がある
  • 「Software Is Eating the World」という言葉がある通り、ソフトウェア・OSSは世界になくてはならないものとなっている
  • その重要なOSSに対して企業や行政は何もしなくてもよいのか?

    ⇒ 当然、OSSに貢献する活動をすべき(ただし職員が行うOSS活動に対する評価をどうするのかという課題がある)

    ⇒ 行政が一番のフリーライダーではないか?

    IPAも支援していく

  • ただし地方自治法238条の問題を解決しなくてはいけない(解釈次第ではあるが、現状ではOSSは行政財産となってしまい、無償で貸し付けたりすることが難しい) note.com

③ デジタル公共財(PDGs)、公共デジタルインフラ(PDI)は社会のインフラである

  • 国連が定めた「グローバル・デジタル・コンパクト(GDC:Global Digital Compact)」には「5つの目的」があり、その中にデジタルインフラ相互運用性などの記載がある
  • 日本の高度成長期がそうだったように、国の発展にはインフラの整備は欠かせない。PDGs、PDIはまさにこれからのインフラであり、整備をしていくことが重要
  • 東京都、GovTech東京の動きには非常に期待している

GovTech東京とデジタル公共財についてはこちらをご覧ください。

note.govtechtokyo.jp

所感

デジタル公共財(DPGs)、デジタル公共インフラ(DPI)、OSSへの重要性が高まり、IPA・デジタル庁も今後は力を入れていくという話がありつつ、企業や行政の貢献不足、OSS活動への評価・インセンティブの難しさ、地方自治法238条の問題をはじめとする制度上の課題などが話題にあがりました。

OSSや公共財を巡るエコシステムをどう形成していくのかが今後の課題となりそうです。私個人としても貢献できるよう模索していきます。

 
 


 
 

以下はセッションのメモです。乱筆乱文ご容赦ください。

パネルディスカッション第1部

インプットトーク・テーマ1:開発の加速のためのオープンソース
遠藤 雅人 氏(トヨタ自動車株式会社)

インプットトーク・テーマ2:組織の戦略的な意思決定
渡邊 歩 氏(株式会社日立ソリューションズ)

パネルディスカッション
古川 泰人 氏(株式会社MIERUNE)
遠藤 雅人 氏(トヨタ自動車株式会社)
渡邊 歩 氏(株式会社日立ソリューションズ)
平本 健二(独立行政法人情報処理推進機構
モデレーター:今村 かずき(独立行政法人情報処理推進機構

インプットトーク-1

インプットトーク-2

パネルディスカッション

  • OSSのフリーライド問題
    • ビッグテックでもどこでもある課題である
    • 日本の会社でも多い
      • 最近変わってきている印象
        • 使ってるだけじゃダメですよね?という声を聴くようになってきた
        • どうやって還元するのかが課題
    • 最大のフリーライダーは政府では?
      • 今後はIPAとしても力をいれていく(現状、担当者は一人だけど)
  • 企業がOSSを使う際に、事業化するまでの貢献を会社としてどう評価する?
    • OSS活動、コミュニティ活動に関する評価は、論文や特許に関する活動に似ているのでは?
      • 活動している時点で価値はわかりずらい
    • 「やっていいんだよ」と思える風土を作ることが重要
      • やったことある人とそうでない人で価値観の違いが出てしまうのが悩ましい
      • コミュニティ活動でも同じことが言える
      • 企業の外で活動することがその企業に価値還元されることを理解すること
    • OSS活動をしている時間について、経営としてはどのように稼働管理している?
      • 仕事としても個人としてもできるよう自由度を持っている
        • 白黒ハッキリさせてしまうと休日に活動する場合に悩ましい
          • 選べるようにしているのがよいのでは
        • 休日の活動は個人活動として会社に報告する必要はないが、出張費などが必要であれば申請できるようにしておくのがよい
      • そういう会社ばかりではないのが問題
    • メンバーのインセンティブをどうしているか?
      • 社内でアピールすることが1つ
      • 内外へのアピールをすることは重要だが、どう関心を持ってもらうのかがOSPOの課題である
  • OSSへの貢献を会社のトレーニングとしてやると面白いのでは
  • エンジニアだけではく、法務は経理などOSSを支える人を出すことは企業の貢献となるのではないか
  • OSS推進企業」みたいな認定制度があると良い

パネルディスカッション第2部

インプットトーク・テーマ3:社会基盤としてのデジタル公共財 吉田 泰己 氏(デジタル庁)
土肥 真梨子 氏(株式会社日建設計総合研究所)

パネルディスカッション
関 治之 氏(一般社団法人コード・フォー・ジャパン)
吉田 泰己 氏(デジタル庁)
土肥 真梨子 氏(株式会社日建設計総合研究所)
平本 健二(独立行政法人情報処理推進機構
モデレーター:今村 かずき(独立行政法人情報処理推進機構

インプットトーク-3

  • OSSを利用する、行政が作ったものをOSSにするという2パターンある
    • 行政にはOSPOがない
  • デジタル公共財(DPGs)、デジタル公共インフラ(DPI)
  • エストニア:X-ROAD、インド:MOSIP(フィリピンなどで活用されている)、韓国:e-goverment framework、シンガポール
    • 日本で行政のOSSの取り組みがほぼない
      • 東京都のコロナダッシュボード
        • その後はあまりない
  • 海外でどのようなOSSが展開されているのか注目する必要がある
  • データ標準などが使われないという課題
    • API、そしてOSSを標準化して提供することで広まるのでは、という期待がある
  • Project LINKS(国交省)の紹介

パネルディスカッション

  • 地方自治法238条の問題
  • ルールのオープン化
    • WEBサイト、API、データ、制度の記述などを標準化していく
    • ルールが揃うともっとアクティブになるのではという期待がある
  • 政府内でOSSの話をすると。。。
    • セキュリティ、保守性などの懸念がでる
    • どう理解してもらうかが難しい
    • デジタル庁ができたことで内製ができるようになってきたが、OSSをどう扱うのかを真面目に考える時期にきていると感じる
  • 日本ではDPGsがない?
    • 成功事例もある。Project PLATEAU、国土地理院などはオープンになっている
      • GISもよい事例になっているのでは
      • Geo系のコミュニティは成熟している
  • 国連が定めた「グローバル・デジタル・コンパクト(GDC:Global Digital Compact)」には「5つの目的」があり、その中にデジタルインフラ相互運用性などの記載がある。
  • 国の発展のためにはインフラとしてのDPI、DPGsを整備しなくてはいけない
    • エストニアなどはデジタルインフラがしっかりあるから発展しているのでは
    • 日本の高度成長期も同じ
      • 道路や鉄道などを整備が発展を支えた
  • OSSの利用は計測可能なはず、利用数に応じて資金配分するような仕組みがあるとよいのでは
    • 資金還元や正当な評価につながるのであれば自治体ものってくるかもしれない

質疑応答

  • 関さん:
    • 行政のOSS、公共財に関してはGovTech東京に期待している
  • 高木さん:
    • アンケートなどの意見の集約にはTalk to the CityというOSSがあり、これはGovTech東京も一緒に検証をしているもの
    • このイベントのアンケートや質疑にでた意見をまとめることに活用してほしい

デッカイギ(行政デジタル改革共創会議)でやりたかったこと #デッカイギ

2025.1.10(金)~11(土) 羽田イノベーションシティにて3回目の行政デジタル改革共創会議(通称:デッカイギ)[URL]が開催されました。

前回に引き続き実行委員として関わらせて頂きつつ、今回は技術系セッションのオーナーを担当しました。

本記事では、個人的にどのようなテーマを持ち、何をやったかを残しておこうと思います。

考えていたことが2つ

私は以下2つを個人的なテーマとしていました。

  • 参加者の幅を広げたい
  • 技術を学ぶ仲間ができる場を作りたい

以下、詳細を記載していきます。

参加者の幅を広げたい

3回目となるデッカイギは前回までと異なり公務員以外の方々も参加できるようにしました。
実行委員で議論した経緯については以下をご覧ください。

note.com

「国・自治体・事業者など行政デジタル改革に関わる複数のステークホルダーが相互の信頼醸成を図り、情報共有や議論をする交流の場」というデッカイギの主旨の通りではあるのですが、今後とも良い行政サービスを実現するために、エンジニアはじめもっと沢山の人が仲間になってほしいと考えていました。

2040年問題でも触れられているように人口減少に伴い公務員の数が減ることは不可避であり、良い行政サービスを作り維持していくにはデジタルの力が不可欠です。防災、医療、子育て、福祉、様々な手続きやあらゆる分野に課題があり、デジタルはその課題解決の一助になれるものです。

ただし、課題はたくさんありますが人が足りません

公務員・行政関連の事業者の方々、研究者やメディア、そして業務では行政と関係は薄いけど「ちょっと興味あるな」と思っている方々がデッカイギのような場で共に議論し、これからの行政サービスを作る仲間になってくれるといいな、と思っていたのでした。

技術を学ぶ仲間ができる場を作りたい

技術系のセッションとして、AWSの構成図を書いてみようワークショップを企画しました。

ガバメントクラウドの導入が推進され、行政におけるクラウド活用が今後も進んでいきます。発注者である公務員にもクラウドの知識が求められることとなっていきます。もちろん公務員の本分は行政サービスの執行であり、すべての公務員にクラウドの知識が必要なわけではありません。

この「公務員はどこまでクラウドクラウドだけじゃなく他の技術も)知識が必要なのか」問題を最近はずっと考えています。自治体の規模(情報システム部門が極端に少ない自治体も少なくありません/ひとり情シス問題)だったり、組織の方針、地域特性などによって様々な答えがあると思います。

とはいえ、全員が詳しい必要はないけど、誰かが詳しい知識を持っているほうがより良い行政サービスを作れるはずです。このセッションはその「誰か」の後押しになればいいなと思って企画したのでした。

そして一人で学ぶのではなく仲間を作ってお互いに助け合いながら学ぶ環境を作ってほしかったので、グループでのワークショップという形式にしました。「仲間づくり」「交流」はデッカイギのテーマでもあります。

...企画したはいいものの、公務員主体のイベントなので誰もこなかったらどうしよう…。と不安でしたが12名が参加してくれました。参加いただいた方々、ありがとうございました。

セッションの内容については以下をご覧ください。(講師を担当頂いた クラスメソッド社の伊豫谷さん(a.k.a もっさん))のBlogです) dev.classmethod.jp

さいごに

改めてデッカイギに参加いただいた方々、スポンサーの方々には御礼申し上げます。

そしてこのような個人的な想いを実現させてくれたデッカイギ実行委員の皆様にも大変感謝しております。それなりに面倒くさい言動をした自覚もありますが温かく包んでいただけたことは幸甚の至りです。

ありがとうございました。

2024年のふりかえりと2025年の目標的なもの

2024年の記録

ライフスタイル・ワークスタイル

2024年1月1日 能登半島地震。2月19~3月30日まで石川県庁に常駐して業務を行いました。
防災デジタルに深く関わったこの期間は2024年の大きな出来事の1つでした。

同時に「総務省 経営・財務マネジメント強化事業アドバイザー」に登録していただき、東京都以外の支援業務も始めることで広がりを持つこととなった1年でした。

セミナー登壇・勉強会主催(カッコは前年比)

様々なご縁から登壇が大幅に増え、自ら勉強会を主催することにした2024年でもありました。
登壇7回、主催やスタッフ6回。概ね月1ペースでした。良いペースだった気がします。

学びの活動

資格は2つ。あまり資格取得を意識できていませんでした。何でもよいから取るというスタイルではないので今年は取るべきものが見つかるといいなと思います。
勉強会は20回以上参加しました。オンラインなど気軽に参加できるものは積極的に参加しました。学びの活動としては悪くないと思います。

出張

現地・現場を大事にしたいと思うタイプなので出張はなるべく行きたいと思います。こちらも月1回ペースだったので悪くないと思います。

運動など

  • フットサル:15回(-7)
  • ジム:28回(+12)
  • ゴルフ:18回(+14)
    • ラウンド:4回(+2)
    • 練習:12回(+10)
  • ランニング:5回(-21)
  • 登山:1回(-5)
  • サッカー観戦:5回(-2)

2024年のトピックス

能登半島地震への関り

2024/2/19~3/30に石川県庁に派遣され、広域被災者DB構築のお手伝いをしてきました。防災デジタルの重要性を認識することができました。

総務省 経営・財務マネジメント強化事業アドバイザーの活動

ご縁をいただきアドバイザーとして登録していただきました。地方の現状や課題を知りつつ自分に何ができるのかを考える良い機会となりました。

コミュニティの広がり

技術系のコミュニティやイベントに参加し、また行政デジタル関連のセミナーやイベントにも積極的に参加しました。 自身でも勉強会の主催をし、登録者が1500人にもなりました。行政×デジタルの課題の多さを感じた1年でした。

2025年のこと

ワークライフ:広がり・繋がりを作る

行政×デジタルのコミュニティが混ざるような活動ができればいいなと思い始めてます。
どのような形がよいのか、どのような活動がよいのかこれから模索していきます。

根気よくやるべきことをやる

これは去年も同じをことを書きました。やるべきことでも今すぐできないこともあります。
物事には良きタイミングというものがあることを意識して腐らず根気よくやり続けます。

フィジカル:怪我しない

2024年は怪我が多い1年でした。無理せず運動を楽しめるようにしたいです。

大事を恐れず小事をあなどらず物事に精一杯取り組む時である。

良い1年を過ごしましょう。